- EGL
企業が求める海外経験とは

1.海外経験をする学生数の推移
グローバルという言葉が注目されて久しいですが、大学生の海外経験の実態はどのようになっているのでしょうか。総務省の統計によると、2009年度から2015年度にかけて、海外留学者数は増加の傾向にあります。

さて、右のグラフは留学期間別の海外留学者数の推移を示したものです。これによると、確かに全体として海外留学者数は増加傾向にありますが、そのほとんどは1ヶ月未満の短期留学や短期インターンです(グラフの青い部分)。半年以上の長期留学や長期インターンをしている学生は、ほとんど増加していません。
2.グローバル人材の不足
グローバル化が進み、海外経験者の数が増える一方、企業におけるグローバル人材はほとんど確保できていないというのが現状です。

右のグラフは、総務省による、企業において海外事業に必要な人材が確保されているか(グローバル人材が確保できているか)を調査した結果です。これによると、約7割の企業が海外事業に必要な人材が確保できていないと回答しています。
なぜ海外経験者が増加しているのに、企業のグローバル人材が確保できていないのでしょうか。それは、学生の考える理想の留学期間と、企業の考える理想の留学期間にギャップが存在するからです。
3.企業の理想とする学生の留学期間
では、企業の理想とする学生の留学期間とはどれくらいなのでしょうか。これに関しても、総務省が調査したデータがあるので見てみましょう。

右のグラフは学生の理想的な海外留学の期間を企業にヒアリングした調査結果です。これによると、8割以上の企業が半年以上の海外経験を求めていることがわかります。つまり、昨今のグローバル人材のニーズに当てはまるように留学経験を積んだとしても、半年以上の長期留学や長期インターンをしなければ、就活やキャリアアップのためには意味をなさないのです。
もちろん、海外留学や海外インターンは就活やキャリアアップのためだけのものではありません。しかし、せっかく時間とお金をかけるのであれば、目的があったほうが良いですし、そのほうが自身の能力を向上させる効率も上がります。
なぜ海外経験をしたいのかを今一度じっくりと考えて、最適な海外経験をしてください。
6回の閲覧0件のコメント